ラー油を入れたそば いろいろと
全く知らなかったことではありますが、ラー油を入れたそばという代物が世の中では着々と広がっていたので、集中的に試食しまくってみた。
いちばん有名なのは、こちら「みなとや」、東京 西新橋にある一見すると【ここは何屋?】という不思議な建物。中に入るとぞろっと行列ができている立ち食いの蕎麦屋。中はたいへん暗い。入り口で食券を買い行列に並び一歩ずつ前進しカウンターで商品を受け取る。開いている場所でもぐもぐとそばを食べる。そばをすするではない。もぐもぐとかみしめるのだ。太くてかたい麺なのでかむしかない。
そばはどんぶりに入っていて、たっぷりのゴマとノリとねぎがかかっている。麺量はおおよそ二人前という感じで、つゆはひどく濃い甘辛い、おまけにラー油がたっぷり入っていてカライ。ただ太いそばによく合う。これが巷に流行?を呼んだラー油つけそばの元祖らしい。ここ以外のラー油蕎麦屋は「みなとやインスパイア系」と呼ばれるらしい。TVも良く出るし、コミックの島耕作シリーズに登場することで有名らしい。(らしい続きで申し訳ない)
肉そばにはトッピング(牛肉の茹でたもの)が乗っている。つゆは冷たい。つやうが温かいものもあり、その中に鶏肉が入っているのが鳥そば。
インスパイア系では、一番元祖に近いかなと思うのが東新宿にあるこちら「なぜそばにらー油を入れるのか」。この答えは店内に入っても答えてはくれない。
注文したのは肉そば、冷たいつゆ。みなとやと比べてちょっとラー油のにおいが強い。つゆは蕎麦は、元祖とほぼ同じ。ついでに値段も同じみたいだ。
人形町にある大盛り蕎麦の店「堀留屋」。ここは普通盛で通常の二人前以上という大盛り専門店で、肉そばのつけそばスタイルだけれど、こちらは普通の蕎麦。ちょっとラー油そばとは違う感じ。
神田にある「周庵」は、蕎麦屋の二毛作店。昼はラー油つけそば、夜は居酒屋という変則スタイルらしいが、そば自体はみなとやにかなり近しい。
太めのそばにごま、のり、ネギは定番。つゆがちょっと甘めかもしれない。自販機で食券を買ってカウンターで食べるというのはどの店も同じスタイル。
ちなみに、生卵と天かすが無料の追加トッピングとして用意されているのは、どの店も共通であり、最初はそのまま食べてから、残り半分をお好みで卵を入れたり、天かすを乗せたりする人が多いようだ。
千葉県柏市にあるつけ蕎麦屋、「六文銭」。柏駅から徒歩5分くらい、こんな場所で飲食店は大丈夫なのだろうかと思う立地だが、どうやら人気店らしく。
この店の蕎麦はあまり太くない。つゆは「お釜」の中に入ってくる暖かいつゆ。なんだか釜飯を食べているような気がするが、味自体はマイルド系。夜は居酒屋になるらしい。
赤坂の飲み屋街のはずれにある「はるの」。この店は夜の居酒屋が本業で、昼の蕎麦屋は副業ではないかと思うのだが、昼でも満席なのでどちらが本業というより二毛作の成功例かもしれない。
こちらもそばはあまり太くない、つゆもらーゆの辛さはあまりしない。海苔、ネギ、ゴマたっぷりはお約束通り。カウンターで食べている人が多いが、場所柄なのか女性客も多い。ちょっとミスマッチな感じもする。このそばのボリュームと濃い味付けは「ガツン」と来る男性食というイメージがあるためなのだが。横目で見ていると、となりの女性客はしっかりとそばをかみしめガシガシ食べている。
最後は池袋で「壬生」。これは「なぜそばにラー油を入れるのか」と同じ経営の店だそうで、店内の作りはまさしくラーメン屋。ガツンとくるそばを求めて男衆のむさじゅるしい軍団が、黙々とそばを噛んでいる。
つけ麺が日本を席巻し始めているラーメン界につづいて、これが新しい「蕎麦ワールド」になるのかどうか、興味津津と言ったところ。
もし最初に試すのであれば、やはり「みなとや」の肉そばがお勧め。
各店所在地は食べログで検索すると出てきます
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