高知のうまいもの 二題

高知県中土佐町 久礼の町。「土佐の一本釣り」で有名になった漁港であるが、その町を見渡す小高い山の上に温泉宿がある。露天風呂には海水が入っていて塩辛い。何度か訪れるたびに、その甲斐すいい温泉に入るのがうすっかりくせになった。


久礼の名物は昭和の名残そのままの大正町市場。漁師のおかみさんが、亭主が吊ってきた魚を売ったのが市場の始まりらしい。そこには朝港で上がった新鮮な魚が並ぶ。



そのとれたての魚をさばいて海鮮どんぶりにしたものを大正町市場の向かいの喫茶店(最近喫茶店から市場食堂に改名)でむしゃむしゃと食べる。毎日のっている魚は変わる。それがいいんだよな。海鮮スープカレーも名物だが、二食は入らんよということで翌日回し。



車で高速道路を終点まで走りそこからもう一時間くらい走ると、今年日本一暑い場所ですっかり有名になった四万十市。(昔は中村だった)



ここから黒潮鉄道に乗ると高知経由で瀬戸大橋を渡って岡山まで、アンパンマンの特急で四国縦断?可能。汽車の旅を満喫するには楽しいぞ、とちょっぴり鉄分の高い者として付け加えておこう。

これは時刻表。




高知市内にある繁華街のはずれ、川沿いに建つレストラン、飲み屋、居酒屋がたくさんあるけれど、おそらくいちばん押しの店がここ、「座(いざり)屋」
予約がないと入れない人気店だけに、ここに行く時は日程調整が必要。




料理は和食。多分創作料理というのが一番わかりやすいと思うが、ベーシックな和食のルールはきっちり守っているけれど、週の素材をある意味自由奔放に使っている。

普通の懐石で言うところの先付けが二回出てくるあたりがユニーク。







デザートはなしのすりおろしをクリームで和えたものが下敷きに、なしのジェラートが乗っている。和?洋?の境目を超越。



魚もうまい、もちろんカツオの塩たたきもうまい。山の幸もたっぷり。ただ、この店のメインは土鍋で炊いたお米なのだ。
そのまんま、炊き立てのご飯を一口たべる、ちょっと硬めだからよくかんで食べる。続いて卵かけごはんで二膳目、卵は土佐ジロウという高知の誇る卵。
三膳目は牡蛎の卵とじをかけたご飯、親子丼風だがご飯によく合うちょっと濃いめの味付け。最後に土佐の深層海水塩だけかけて、ご飯をゆっくり食べる。このころにはご飯が柔らかくなっている。

本当においしい「ごはん」を食べた。白いご飯を腹いっぱい食べるなんて久しぶりで、感動ひとしお。日本人の幸せという言葉が脳裏をかすめていく。

表に出て川を見たらライトアップされた橋がきれいでありました。
高知に行ったら「マスト」な店二軒のうちの一つ。この店に行くことだけを目的に高知に行っても良いくらいだ。
もう一軒のマストな店については、また別の機会に




久礼 大正町市場向かい 市場食堂 どくれもん




高知 座屋 (いざりや)
高知県高知市廿代町2-8 廿代ビル1F


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