肉屋 二題

13年の夏は暑かった。その割にあちこちで歩いて、汗をかきながら食べたものも多く、けしてスタミナ倍増を狙ったわけではないが不思議と肉を食べに行った。

千葉幕張にある「もぢょい」。もつ焼き屋だ。駅から離れたあまり良い立地ではないのだが、7時過ぎには込み始めるようで。活気ある店内で若い衆が元気に働いているのは気持ちの良いものだ。



この店のもつ焼きはごく普通であるが、名物の野菜たっぷりの鍋を夏にも関わらず注文してみた。辛いみそが野菜の上にたっぷりのっていて、鉄なべに火を通し野菜から出てきた水分で、煮込み鍋に仕上げるという趣向。
この鍋の調理はスタッフがテーブルわきでいろいろと説明しながら行うのが、こも店の流儀らしい。
鍋に火をつけてハイ終わりという簡便さが、居酒屋にとってありがたいメニューのはずの鍋料理を、手間暇かけて提供するのがこの店の仕掛けなのだ。
要は客と店の関係作りであり、こうした考え方がこの店の運営の仕方なのだと分かる。

労働時間が余分にかかる効率の悪さと考えてはいけない。
その分、単価が高いのだ。正しく言うと、高い単価をとるために手間暇かけるというのがこの店の運営方法なのだ。
 
この店の二点目。 トイレに書かれたメッセージをどう読み取るか。左側の水の流し方だけを張っておくと事務的かつ店の都合感が満載。きっとレバーは戻してもらえない。

なぜかその右側にある「メニューランキング」が笑いをそそる。だって、トイレですぜ。
こういった気遣い、ちょっとした遊びが店の中のある雰囲気を醸成していくのだ。




神田のはずれにある焼鳥屋、「焼き鳥五郎」、ここも駅からかなり離れた場所にある。飲み屋としてはかなり厳しい立地だが、7時過ぎには満席になる。

 

値段の安さ、わかりやすさは店頭の看板を見れば分かるが、この簡素さが大事なのだと思う。伝えることは剛速球で、分かりやすく。



この店の目的は「とり白湯のラーメン」であった。最近はやりの鳥スープであるが、予想以上にコラーゲンでどろどろのスープ。(こってり濃厚といい変えても良い)
素直にうまいと思うが、ただ、焼鳥屋で締めまで済ませる客は少ないだろうになと思う。 
その店の名物料理という位置づけなのだろうが、ちょっとピンとがずれているかな。
ただ、神田のはずれにはラーメン屋も見当たらず、案外特別狭い地域限定のニーズなのかもしれない。




焼き鳥は普通においしくお値段もリーズナブル。
一度行ってみても良いお店だと思う。

焼鳥五郎

東京都千代田区内神田3-4-6 富士エレベータービル

http://r.gnavi.co.jp/g310109/


もぢょいは、千葉市幕張にあるので自分で調べてね。








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