メンのいろいろ その3


外食事業に手を出して一山当てようという企業は多い。特にアパレル系企業はおしゃれなお店をおしゃれな街に作る。その一方で、ITであるとか、ちょっと畑違いと思う業種から参入することも多い。これはオーナーの趣味のような世界なのだろう。鮨屋のオーナーなどは相当に格好いいではないか。しかし、畑違いの業種から「麺屋」に取り組む人たちは記憶にない。麺をやる人は、創業から専業というのが多いようだ。
極めて独断的に申し上げると外食で一山当てようとすると、やっぱり麺業だなと思う。ということで、我ながらよく麺ビジネスを見に行くのだが。やはり粉物ですよなどとブツブツ言いながら。今回はそんな麺業のあれこれを書いてみる。

麺屋チェーンの中で、ある意味、特殊専業形態だと思う「丸源」。
ここの肉そばは、独特の旨味があり、チェーン店でありながら個人営業的な風情がある。
肉そば というネーミングも素晴らしい、わかりやすい。サイドメニューも一工夫されている。
ラーメン店でよくやっている、チャーシューの切り落としを小丼にして提供するのは、客単価アップに大変優れた手法であると思うが、丸源の卵チャーハンは、それ以上に素晴らしいメニューだ。


丸源 肉そば ☆☆☆
原型は徳島ラーメン?

卵チャーハン ☆☆☆
これはアイデア賞だ。
理由は簡単。作り置きしたチャーハンを、熱々にして再提供できる。
米と卵という原価の安い食材を使い、単価引き上げを図る。
外食企業のメニュー開発の鏡のような代物だ。
味はそこそこでも、買いたくなる「フック」がよく効いている。
見習うべき点であると思いますよ。絶妙な値付けも。



埼玉発のラーメンチェーンは、日高屋と満洲の2強なのだけれど、日高屋は居酒屋ちょい飲み系に変更して大成功。満洲は、現在進行形で
「メニューの絞り込み」と
「季節メニュー・キャンペーンメニューでバリエーション強化」という、
ファーストフードをしのぐメニュー政策の教科書を絵に描いたような施策を実施。
ラーメン屋と侮れないマーケティングぶり。
これと比べて幸楽苑はちょっと出遅れているなあ。去年の事件が後を引いているというが、メニュー試作がぶれすぎだと思う。ラーメン屋でマクドナルドになると言っていた割に。マーケティング思考ではないのだな。

ちなみに写真は去年の夏の満洲のメニュー。冷やし中華は通常メニューのラーメンより高い値付けにすることが多いが、満洲はその辺りも微妙な値段調整をするのが上手。今年はどんな冷やし中華を投入するのだろうか、そろそろ夏メニューの季節到来。
満洲 冷やし中華 ☆☆☆
典型的な、ひとさまの頭の中にあるイメージ通り。逆にこだわりは?ないのだろう。

日高屋も月替わりというか季節メニューを投入するのがうまい。こちらは通常品より100−150円値段を引き上げる典型的な季節メニュー政策だが、当たり外れがあるようだ。満洲とは異なり当たると延長戦になるのですぐわかる。
過去のメニュー中で、個人的にベストなのはトマト入りのスーラー湯麺なのだが、あれ以降二度と出現しないので、売り上げ的には失敗作だったようだ。個人的に再登場を願いたい。

日高屋 トマト酸辣湯麺 ☆☆☆☆

チェーン店ではないラーメン屋に名店は多い。というか、名店になれなければ個人店は簡単に潰れてしまうから、名店だけが生き残るというのが正しい理解だろう。

個人的なラーメン上位5にランキングする長野県茅野市の超ローカル、ハルピンラーメンの「ハルピンラーメン」
ニンニク多めのスパイシーさであるけれど、老若男女がいつでも行列する旨さ。週末は避けて、平日の昼間のピークも避けると、美味しく楽しくいただける。辛いものや、ニンニク好きでないとちょっと厳しいかもしれない。でも、だいたい女性客は半分なので女性の支持率は高いと思う。ガツンといきたい時は、これが一押し。中央道 諏訪インター降りてすぐ。


ハルピンラーメン ☆☆☆☆


【星は五個で満点という基準でつけている】

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