ふらりふらりと南海道の旅をしてみた 【食べ物編】

仕事のついでに足を伸ばして、旅をするというのは、典型的旅の企画だと思う。
散々行ったはずの名古屋だけれど、名古屋を基点にあちこち行こうという発想がなかった。おおむね何時も、名古屋に止まったら次は Go Back to Tokyo というのがパターンなので。

しかし、関西からも遠く名古屋からももっと遠いという場所が、存在することに気がついた。世界遺産、熊野である。なんだか自分の意識の中から、(記憶の中の日本地図から)全く白いまま取り残されている場所というのだろうか。
日本中、くまなく巡ったなどと言っている割に、和歌山市から先(南部)、伊勢市から先(同じく南部)には、一歩たりとも踏み入れていないことを忘れていた。


ちなみに、この例えの延長線でいうと、九州では宮崎県高千穂周辺から阿蘇にかけて、山口県下関市から萩にかけてくらいが残った場所で・・・。山の中、海の周り、あちこちよく行ったものだと感心しつつ。日本の海岸線沿いで、数少ない行っていない場所を制覇しに・・・、気分的には秘境巡りに出発した。旅の目的はまた別にあった、それなので今回とはまた違う話で。

そんな旅の途中で、食べたあれこれ。

那智勝浦の晩御飯に出てきたのが、カマスの塩焼き。カマスの開きは度々食べるが、塩焼きはなんと初めての経験だ。白身の魚でうまいものだが、なんとなく目玉の大きさが気なる。西に来るとカマスは当たり前の魚になるのであろうか。東京周辺ではあまりお目にかからないような気がする。


セルフで釜飯というのも初体験でありまして、出汁の入ったご飯が準備されている。そこに、お好みのトッピングで自分流に仕立てるというスタイルで。鶏肉とアサリと山菜というなんとも普段はありえない組み立てに挑戦。あー、これはうまいとしみじみ感動する。もっとあちこちでやってもらえないものだろうか。



伊勢名物「手ごね寿司」なのだ。カツオのしょうゆ漬けとご飯をぐわしぐわしとかき混ぜて食べるらしい。なんだか似たような食べ方を高知でみたような記憶がうっすらあるが、こちらは酢飯。好物のカツオだけに、うましうましと感動して食べる。カツオが戻りの時期が良いのかもなあなどと、食べ終わってから思う。


おまけに頼んだ伊勢うどん。20年以上前に食べたっきりなので、うまいかどうかの記憶が定かでなく、その確認のために注文した。うっすらと残っていた残念な記憶は正しかった。好みではないのだった。残りの人生では、もう食べることもなさそうだ。麺にコシのないタイプが好きな方には向いている。



NHK大河ドラマで有名になった「出世城」の浜松城。この町も何度か来ていながら、駅前周辺をウロウロしただけ。夜に食べたものと言えば「浜松餃子」くらいしか記憶にない。ということで、勇んで「遠江料理を楽しめる居酒屋」に出陣した。なんと、そこでは出世祈願の乾杯が待っていた。



なんだか、気合が入るような入らないようなであるが、お店の人たちは真剣にエールを送っているので、こちらも合唱する。「やらまいか!」「おいっしょお!!」
確か兄ビールがうまい気がする。出世するような気もしてくる(今更感はあるけれどね)ともかくビールがうまい。


定番浜松餃子は、もやし付きがお約束。野菜たっぷり系のさっぱり餃子。ビールによく合う。宇都宮餃子とはちょっと違うような気もするが、食べ比べないとわからないかなあ。



これが、個人的には一押しの「たくあんのサイコロ切りが入ったお好み焼き」
すっかり気に入ってしまった。全国あちこちで色々とお好み焼きの変形というかローカライズされた食べ物があるが、これが一番好みであります。



白魚ではありません。じゃこです。生です。スプーンですくって食べます。これは、脱帽のうまさ。ビールから日本酒へ変更。鮮度命の食べ物だけに、地元でしか食べられないでしょう。


そして、最後のランチは「さわやか」のハンバーグ。静岡に来てこれを食べないのは反則だと思う。静岡県民は「さわやか」があることでどれだけ人生が潤っているか、肝に命ずるべきだ。真面目な話である。東京にある数々のハンバーグの名店でも味わえない。
数あるファミレスの中で、こここそが一番と認定したい。ちなみに、今回は前からぜひやりたかった企画「一人でハンバーグVSステーキ」に挑戦した。結果は、ハンバーグの勝ち。ステーキは立派な品質でお値段からすると、かなりの優れものなのだが、ハンバーグの完成度にかなわない。
平日なのに開店前から行列というのも納得の旨さ。静岡に行ったら「さわやか」でハンバーグ。絶対のお勧めです。

ということで、今回は紀伊半島から浜松まで駆け抜けて、超特急の旅だったのだけれど、あちこちで美味しいものと巡り会えた。めでたしめでたし。






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